副官タイタスとは何者?—『Space Marine 2』の英雄に関する長く輝かしい歴史を解説

ウルトラマリーンは、〈帝国〉の歴史の中で、皇帝陛下の最も優れた従者を輩出してきた戦団だ。その偉大な英雄たちは、戦団の信条である勇気と名誉を代表する存在となっている。

そのような英雄たちをも凌駕すると思われていたのは、当時戦団の第二中隊長であったディメトリアン・タイタスである。しかし、タイタスは残酷な出来事によって追放され、何年もの間死んだものと思われていた。〈揺るがざる時代〉を迎えた今、タイタスは再び戦闘同胞たちと共に戦うため、そしておそらく、指揮官としての高みへと上り詰めるため、戻ってきたのである。

『White Dwarf』498号では、この伝説的英雄の歴史が詳しく紹介されている。大ヒットしたビデオゲーム『Space Marine 2』のファンにも、数百年にわたる彼の活躍をシェアするため、今回Warhammer Communityではその記事を以下に転載した。ぜひ読んでみよう。

第四次ティラン戦役初期に〈帝国〉の分析官が作成した戦闘序列表には、ウルトラマリーン第二中隊の副官としてディメトリアン・タイタスの名が記されている。このような階級を獲得することは、特筆すべき業績だ。一般的に、軍曹として優れた任務を行った者にこの階級が与えられ、副官となった戦士は中隊長に代わり、優れた戦闘中隊の半数を現場で指揮する権限を得る。タイタスは、現在の中隊長であるセヴァスタス・アケランや前任のケイトー・シカリウスの前に中隊長を務めていた。そのため、バスティオールの戦域でティラニッドや他の脅威と戦う第二中隊の古参兵たちにとって、タイタスがすでに副官以上の栄誉を得ていたことは既知の事実である。

ディメトリアン・タイタスは、群巣艦隊ベヒモスがマクラーグに侵攻する80年ほど前に、農耕惑星タレントゥスで生まれた。質素な家庭の一人っ子として育ったタイタスは、同世代の有望な若者の中から戦団の斥候中隊(スカウト・カンパニー)の一員に選ばれ、スペースマリーンとしての道を歩むために課されたあらゆる試練を乗り越えていった。50年あまりの時を経て、彼はウルトラマリーン第二戦闘中隊——〈帝国〉において最精鋭の戦闘部隊のひとつ——の勲章を受勲した戦士にまで出世した。

第二中隊は、ウルトラマールの境界から遠く離れた〈帝国〉の防衛戦に召集されることが多い。このため、第一次ティラン戦役で群巣艦隊ベヒモスの生体艦がウルトラマリーンの領域に侵入したとき、タイタスはマクラーグから遠く離れた場所におり、自身の戦団惑星を防衛できなかった。〈歪みの翳り〉の影響により、星辰通信による救難信号が遮られていた中、いくつかの信号が遠く離れた第二中隊の攻撃部隊にようやく届き、彼らは戦闘同胞を支援するためにウルトラマールへと急行した。マクラーグの戦いそのものに参戦するには遅すぎたが、彼らはウルトラマールの他の惑星から敗走する侵略者を掃討する増援部隊に加わった。

マクラーグの戦いの余波とティラニッドとの戦いで被った凄惨な損失により、戦団は再建されることになった。古参第一中隊は全滅し、倒れたソール・インヴィクタスの後任として、当時第二中隊長だったセヴェルス・エイジマンが戦団の第一中隊長に選ばれた。エイジマンの上級軍曹であったルシアン・トラヤンが第二中隊長に昇進し、タイタスは中隊長トラヤンのコマンド・スカッドの軍曹として、彼のもとで務める栄誉を得た。新たに再編成された第二中隊は、ウルトラマールの惑星から異種族の穢れを一掃するため、粛清作戦に何度も参加することとなった。軍曹タイタスはトラヤンに派遣され、複数のキルチームを率いて、生き残った敵を発見しては根絶やしにした。タイタスはここで、後に彼の際立った特徴となる近接戦闘という手段を通じて、人類の敵である異種族の戦術や戦略を研究するようになった。上層部の他の者たちは、又聞きの情報や他人の報告を通して敵に対抗する最善の方法を考察するのに対し、タイタスは異種族の戦い方に関する個人的な経験に価値を置いてきたのである。

トラヤンとタイタスは約一世紀にわたって共に戦い、中隊長エイジマンの指導のもと、ともに栄華を極めた。タイタスが将来優秀な中隊長になるであろうと考える者もいたが、彼自身は中隊と戦団における自身の地位に満足しており、どんな職務であれ、中隊長と皇帝陛下に仕えることだけを望んでいた。この頃、タイタスと対照的であったのが、高貴なタラサール家出身のケイトー・シカリウスであった。シカリウスは、空席だった第八中隊長の座が自身に与えられると思っていたが、その座は彼の戦友ヌミトールに与えられた。シカリウスは後にウルトラマリーン戦団の中隊長として栄誉を受けることになるが、この出来事により、彼はタイタスが自然に身につけた謙虚さを学ぶことを余儀なくされた。

個人的な栄達よりも戦団のために無私の献身を繰り返し行ったからか、タイタスはシカリウスよりも先に中隊長の地位を得ることになる。しかし、その名誉は大きな代償を伴うものだった。中隊長トラヤンの第二中隊は、かつてアエルダリ王国の惑星であった文明惑星ベータ・アークトゥルスへのアエルダリの侵攻に対応する任務を担っていた。方舟ビエル=タンの戦闘団は、ベータ・アークトゥルスの総督に対し、惑星から撤退するか、方舟の怒りに直面するかを、現地時間にして一日(約9時間)以内に決断するよう命じた。ウルトラマリーンは八日後、ベータ・アークトゥルスの星辰通信による救難信号に対応したが、その時にはアシュリャーニの復讐心に燃えた“剣風”の戦闘団によって、惑星のほとんどの都市が炎上していた。打撃巡洋艦“正義の怒り”は包囲された惑星を周回するビエル=タンの戦艦と交戦し、同時にトラヤンの指揮のもと、半個中隊の攻撃部隊を乗せたドロップポッドとサンダーホーク・ガンシップが敵司令官のいる場所を目掛け発射された。

タイタスはトラヤンのコマンド・スカッドを率いて、この異種族の将軍の護衛兵である精鋭の〈相の戦士〉に立ち向かい、致命的な剣闘士を三人倒し、唸るチェーンソードで幽骨(レイスボーン)の装甲を残酷に切り裂いた。トラヤンは侵略軍の指揮官であるアウタークを一騎打ちで討ち取った。異種族たちは敗れたが、その腹いせに、タイタスの戦闘同胞の一人であるレアンドロスという若い戦士を捕らえて撤退した。ビエル=タンとの戦いから間も無く、中隊長トラヤンは戦闘部隊を率いてレアンドロスの奪還に向かい、タイタスに戦場の安全を確保して彼らの帰還を待つよう命じた。しかし、欺瞞に満ちたアエルダリは、トラヤンを待ち伏せに誘い込んだ。前の戦いには参戦せずに身を潜めていた軍勢によって、復讐に燃えるビエル=タンはトラヤンを包囲し、無残にも切り倒したのだ。タイタスはトラヤンの遺体を回収するため反撃を仕掛け、また攻撃部隊の指揮を執り、ベータ・アークトゥルスから異種族の侵略者を永久に追い払った。

トラヤンの遺体がマクラーグに運ばれ、ヘラ要塞内の壮大な墓に埋葬された後、タイタスが名誉昇進として担っていた中隊長の役割は、戦団長(チャプターマスター)のマルネウス・カルガーによって恒久的なものとなった。これによって、タイタスは第二中隊の指揮権を得たのである。タイタスはその後、第二中隊を率いて変異体や異種族、異端者を相手に次々と勝利を収めた。第一中隊長エイジマンや戦団長をはじめとする多くのウルトラマリーンの上層部は、タイタスが戦団に期待される謙虚さの手本であると同時に、模範的な戦士かつ戦略家であると評価した。第二中隊の指揮を執ってから10年後、中隊長タイタスはグリムスカル率いる〈いくさだァァァア!〉のオルクたちに侵攻された工業惑星グライアを救援するため、攻撃部隊を率いた。腐敗した〈歪み〉の力がグライアに放たれたものの、並外れた抵抗力を見せたタイタスは、異端審問官スラックスによって隔離され、尋問のために連行された。その後しばらく、彼の名が戦団の記録に記載されることはなかった。タイタスの後任として第二中隊長に就任したのは、第一次ティラン戦役以降自身が指揮官として見落とされていると感じていたケイトー・シカリウスであった。

異端審問官スラックスは、惑星グライアに放たれた超常的なエネルギーに対してなぜタイタスが抵抗できるのか理由を突き止めようと、彼を一世紀以上拘束した。タイタスは異能の力によって苦痛を与えられ、徹底した精神調査を受けた。堕落の兆候はタイタスには見られなかったが、異端審問官は彼を手放すことを拒否したのであった。この間、戦団長のマルネウス・カルガーは、異端審問庁の代表者に何度も嘆願し、中隊長をウルトラマリーンの同胞団に戻すよう要求していた。しかし、要求が聞き入れられなかったのか、それとも異端審問庁の迷宮のような秘密と自ら確立した階級にその要求が紛れ込んでしまったのか、カルガーに結論が知らされることはなかった。異端審問官スラックスについても、捕虜のディメトリアン・タイタスについても、何年もの間、カルガーに情報が届くことはなかったのである。

異端審問官スラックス

ジェローム・スラックスは、グライア侵攻の400年以上前から、常任異端審問官を務めていた。伝説の悪魔狩人たる異端審問官ファウストから尋問官としての教育を受けたスラックスは、〈鉄鎚の団〉の一員であった。しかし、彼は歴史の研究者でもあり、皇帝陛下が創造した怪物のような天使、〈戦闘者〉たるスペースマリーンは、異端や〈歪み〉という存亡の危機と並んで、人類にとって重大な脅威であると考えていた。そこで彼は、多くの戦団、特に〈嵐の宙域〉や〈日輪の宙域〉で活動する戦団の行動を監視し、彼らが行き過ぎた行動をとらないように注視するという役目を自ら買って出たのであった。オルクによるグライア侵攻はスラックスにとって特に関心を抱く出来事ではなかった上、その対応にウルトラマリーンが関与したことは、穢れのない戦団の記録を考えれば正当なことであった。しかし、彼の諜報員がグライアの技術司祭からのバイナリ救難通信を傍受し、叛逆者ネメロス率いるケイオス・スペースマリーンの軍団がこの惑星にいることを知った異端審問官スラックスは、最速の打撃艦を召集し、グライアへと向かったのだ。こうして、タイタスの運命が決まったのである。

惑星に到着したスラックスが目にしたのは、ディーモンに憑依された〈純血の団〉の一員、異端審問官ドロゴンによって欺かれていたタイタスであった。ドロゴンの体に宿ったディーモンは、オルクのグライア侵攻以前に異端審問官が実験を行っていた〈歪み〉の力を燃料とする動力源を手に入れることを望んでいたのである。彼は、侵攻してきた異種族と戦いながら動力源に向かうよう、タイタスに命じていた。タイタスは、実験的なグライアの動力源が放つ〈歪み〉の純粋な力に対して、並外れた抵抗力を見せただけでなく、ディーモンの策略に加担することを自ら許してしまったのだ。この事実は、スラックスがタイタスを連れ去り、彼の肉体と精神を徹底的に尋問するには十分な理由であった。

タイタスが異端審問庁の安全施設内で停滞独房に収容されている間、異端審問官スラックスは、〈帝国〉の国境を安全に保つ存在であると謳われているスペースマリーンを自ら監視し続けた。スラックスは、後にバダブ戦争として知られるようになるまでの数年間、“バダブの暴君”と呼ばれたルグフト・ヒューロンの行動に懸念を示した最初の一人だった。またスラックスは百年にわたり、六つの戦団に対して自ら大逆罪破門を宣言し、〈戦闘者〉の同胞団の間でさらなる流血を招いた。〈歪み〉の中で何世紀もの間行方不明になっていたダルナス・ライサンダーが〈帝国〉に帰還したとき、スラックスはインペリアルフィストに対して、ライサンダーを異端審問庁に引き渡すよう要求し、ライサンダーの純潔を自ら立証することを求めたが、帝国元老院の異端審問庁渉外官によってこの要求は却下された。スラックスが最終的に滅びたのは、グレイスレイヤー戦団の要塞修道院を掃討するために、スラックスがグレイナイトの攻撃部隊を率いたときである。グレイスレイヤーが志願者を集めた原始惑星では、不浄な力の崇拝が広がり、その穢れは戦団全体に広がっていた。堕落したグレイスレイヤーは、タイタンの騎士たちによって無慈悲に鎮圧された。しかしスラックスは、戦団の腐敗の起源を調査している最中、〈歪み〉のディーモンに憑依されたのである。渾沌に堕ちた異端審問官に対する義務から解放されたグレイナイトは、穢れたグレイスレイヤーと同様にスラックスを撲滅した。異端審問官が〈禍つ神々〉に奪われたときによくあることだが、〈鉄鎚の団〉の異端審問官からなる評議会は、今後このようなことが起こらないよう、スラックスの取引を調査し、彼の脆弱性を突き止める任務を負ったのであった。

デスウォッチ

スラックスの死後、レッドハンター戦団から派遣された部隊が、この異端審問官の所領を調査し確保するために派遣された。銀河のはるか南方にある異端審問庁の監視所では、レッドハンターのキルチームが、時の流れから守られ停滞独房に閉じ込められていた、スペースマリーンの尋問対象者を発見した。スラックスの資料押収を監督する異端審問官が、仲間の恥を隠そうとしていたならば、タイタスの物語はそこで終わっていたかもしれない。だが代わりに、タイタスや、スラックスの関心を引いた様々な戦団の戦士数人が、デスウォッチの要塞であるウォッチャーキープに運ばれ、審査を待つことになった。

タイタスは惑星グライアで、すべての帝国臣民に対する異端審問官の権威を認め、文句も言わずに異端審問官スラックスに自首していた。もしタイタスが、異端審問庁の代表と対立する危険を冒していたら、それはウルトラマリーンの中隊長として相応しくない行為であっただろう。さらにタイタスは、自身が総主長や戦団の教えから外れていないことを断固として主張していたが、もし異端審問官の軍勢に対して武器を取っていたなら、その行為は彼を少しでも異端と疑う者の目に確固たる証拠として映ったであろう。自身の捕縛者の運命を知ったタイタスは、かつてのドロゴンと同じように、スラックスを速やかに思考から追い出したが、その経験は彼の異端審問官に対する考えや付き合い方を永遠に変えることになる。

タイタスはウォッチャーキープの監視要塞にブラックシールドとして入隊した。当時共に戦った仲間には彼の素性は知られていなかった。囚われて以来、同胞たちから何の連絡もなかったため、彼は自身と高貴なウルトラマリーンの名を汚したと考えるようになり、戦団の名を名乗るに値しないと判断した。死ぬまでデスウォッチに属する異種族狩りの戦闘同胞として〈帝国〉と皇帝陛下に仕えることができるなら、タイタスは喜んで任務をこなしたであろう。スペースマリーンとして人生を歩み始めたとき同じく、個人的な栄光を求める気持ちはないのだから。

ウォッチャーキープのキルチームの中でも、タイタスは〈帝国〉にとって最大の脅威とされる多くの異種族の情報に精通していた。しかし、他の戦団の戦士たちとは異なり、自身の功績を誇らしげに語ることはなかった。異種族の討伐に全力を尽くすため、過去のアイデンティティを完全に捨て去った彼は、名もなき者といった意味を持つ”ヌルス”と自身を名乗り、デスウォッチの戦士として、必要ならば戦い、死ぬことを決意した——実際タイタスは、第四次ティラン戦役の序盤で群巣艦隊リヴァイアサンのティラニッドと戦った際に、この決意を貫く覚悟をしたのであった。

リヴァイアサンの群巣艦が〈帝国〉の西部で銀河系平面の下方から出現したとき、この地域で人類を守ってきた者の多くは、自分たちが直面している敵についてまったく理解していなかった。それまで記録されている群巣意識体による銀河系への攻撃のほとんどは、〈帝国〉からはるか彼方に位置する東部辺境宙域で発生していたからである。ティラニッドの脅威に初めて遭遇した〈凪の宙域〉では、第一次ティラン戦役で見られた混乱とまとまりのない対応が再び繰り返された。使者が地球に到着し、最初のソルブレイドの攻撃部隊が召集された頃、〈帝国〉の西側に点在するデスウォッチの監視要塞は、ティラニッドを撃退する術に精通した異種族狩りの攻撃部隊を配備していた。ウォッチャーキープのブラックキャステランである監視総長ヴェードリアン・シェノールは自身の監視中隊プリムスに対して、オブシディウス要塞から〈凪の宙域〉にあるいくつかの帝国星系に派遣されているデスウォッチ部隊と合流することを許可したのであった。

ヌルスはキルチーム・カサエランの一員として、戦闘降下艇コルヴス・ブラックスターでレシディアス星系に展開した。彼の分隊は、帝国聖別領域において〈揺るがざる征戦〉が行った戦闘ですでに弱体化していた帝国防衛軍に、援軍として参加する任務を負っていた。キルチームのガンシップは、有翼種の生体群によって墜落させられ、戦士たちは惑星上で異種族と戦うことを余儀なくされた。ここでタイタスは、巨大なティラニッド・カーニフェックスによって、重傷を負った。体を引き裂かれ、デスウォッチの戦闘同胞たちが周囲に倒れている光景を見た彼は、皇帝陛下に魂を捧げる心構えをした。そのとき、惑星カダクでデスウォッチを救援するためにウルトラマリーンの攻撃部隊が到着し、タイタスはウルトラマールの戦士たちと再会を果たしたのだった。

運命の発見

リヴァイアサンの西方への侵攻が明らかになるにつれ、援助を求める星辰通信信号が〈歪み〉を通じて戦火に包まれた〈帝国〉の最果ての地まで届いた。地球から各大宙域へ、そして渦巻く狂気が漂う〈大亀裂〉へと信号を送ったことにより、星辰通信官の合唱団は消耗された。ウルトラマールは、疫病戦争として知られる悲惨な戦いでデスガードの軍勢に包囲されたばかりだったが、わずか数世紀前のティラニッドとの第一次ティラン戦役の傷跡もまだ残っていた。コノールのテトラークかつウルトラマール北部の指揮官である第一中隊長セヴェルス・エイジマンは、〈凪の宙域〉への困難な航行を引き受け、バスティオール星区に直接向かう古参兵の部隊を真っ先に編成した。航行中に異界を横切った際に、かつてディメトリアン・タイタスとして知られた戦士の魂の信号を探知したのは、エイジマンとともに星区に向かっていたウルトラマリーン戦団の主席司書官、ヴァロ・ティグリウスであった。〈歪みの翳り〉により、ティグリウスの妖術の眼がかすみ始めていたにも関わらず、主席司書官はかつてのウルトラマリーン第二中隊長の姿を目にしたのである。ティグリウスが運命に導かれるように乗り込んだ戦艦は、タイタスとトラヤンを何度も戦場に送り出した“正義の怒り”号であった。そしてウルトラマリーン戦団のこの強力な打撃巡洋艦は、レシディアス星系の端で〈歪み〉を破り、サンダーホーク・ガンシップを準備し、ヌルスとして仲間に知られているブラックシールドの負傷した姿がある惑星に展開した。

ティグリウスのソルブレイドの戦士たちは、惑星カダクに群がる大群を紺碧の稲妻のように襲い、生体兵器の群れを撃ち落とした。これは経験豊富なティラニッドの狩人が、鍛練で得た術をもって行えることである。彼らの到着はカダクを救うには遅すぎたが、ウォッチャーキープの戦士たちは仲間の死傷者を集め、ウルトラマリーンのガンシップに退却することができた。ブラックシールドだけは、“正義の怒り”号に乗船し、戦団医術院(アポセカリオン)の診療所に戻るようティグリウスが命じた。

タイタスは重傷を負っていたため、助かる可能性を残すためにカルガーの儀式を受けることが決められた。タイタスは、異端審問官スラックスの尋問に耐えたのと同じように、プライマリス・スペースマリーンになるために必要な手術に耐え忍び、かつてないほど強く生まれ変わった。目覚めたとき、彼は第二中隊長セヴァスタス・アケラン——タイタスがウルトラマリーンから連れ去られたときは斥候予備隊を離れたばかりの戦士だった——のもとで副官の階級を与えられていることを知り、驚いた。タイタスは再び戦団からの命令に従い、かつて自身が保持していた称号を持つ戦士のもとで働くことを決意した。

ウルトラマリーンの中には、タイタスの戦団復帰を危惧する者もいた。しかし、主席司書官ティグリウスは、元中隊長を独自に調査し、彼が何の穢れもないことを明確にした上で戦団長マルネウス・カルガーと交信した。そして戦団長は、タイタスを直ちに復職させることを承認した。主席司書官と戦団長の言葉は堅固なものであり、タイタスは正式に父祖の戦闘同胞団に迎え入れられた。副官タイタスは、かつて、そして今一度、ウルトラマリーン第二中隊の一員として、〈帝国〉の敵に戦団の憤怒をもたらすことになったのだ。

副官タイタスの物語を楽しんでいただけたなら、Focus Entertainmentのサードパーソンシューティングゲーム『Warhammer 40,000: Space Marine 2』で、ティラニッドとの戦いを続けてみてはどうだろう。第四次ティラン戦役を舞台に、君はタイタスとして、戦闘同胞たちを率いて銀河系外からやって来た異種族の脅威と戦わなければならない。シリーズ第1作と同様に、パワーアーマーに身を包んだプレイヤーを飽きさせないような筋書きがいくつも用意されているぞ。チェーンソードを準備して、さっそくプレイしよう!

『Space Marine 2 』はPlayStation 5Xbox Series X/SSteamEpic Games Storeにて発売中だ。

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