ラスキャノン:帝国防衛軍の屈強なラスガンの仕組みについて

『コデックス:アストラ・ミリタルム』の発売が迫り、『Warhammer 40,000: Battlesector』の新たなAstra Militarum DLCをプレイすることで忙しい中、我々の脳裏にラスガンのことが浮かんだ。簡素なラスガンに関する神話は多くある。そこで我々は、ラスガンの仕組みやその素晴らしさについて尋ねようとウォーハンマースタジオと話をした。ラスガンを考え出した者から我々が学んだことは以下の通りだ。

基本的なことから話し始めるとしよう。ラスガンは、帝国防衛軍(アストラ・ミリタルム)の標準的武器である。〈ホルスの大逆〉から〈帝国の時代〉、そして〈揺るがざる時代〉にまで渡り、〈大統一戦争〉や〈大征戦〉などの帝国に関わる歴史上のあらゆる戦争に加担してきた。この武器は製造*も維持も容易にでき、史上最大規模の軍隊に支給するのに最適な軍需品だ。

しかしながらラスガンは、そうだな……如才なく言うと少し迫力に欠ける。我々全員が知っているように、“松明(たいまつ)”や“懐中電灯”と呼ばれていたり、セラマイトの塗装剥がしにだけ長けているといったようなジョークやミームも存在する。

だが、それは公平なことであろうか?
ここで以下の事実について考えてみよう。

環境的信頼度

ラスガンは、ほとんどすべての環境下で使用できる武器だ。寒さも暑さも、湿度や乾燥も関係ない。さらに、宇宙の真空であっても正常に機能する。それを駆使する兵士よりもだ。

危機的状況における機能性

この利点は大きい。ラスガンの可動部分は非常に少ないため、機能しなくなったり誤発砲をしたりといったことはほとんどない。つまり、他の武器と比較して、土や液体(血や血の塊なども)によって生じる障害が少なく、部品の消耗や損傷に悩むことだって確実に少ないのだ。新たに銀河を征服するために皇帝が地球(テラ)から送り出す巨大な軍隊が、ラスウェポンを装備しているだけのことはやはりある。いざという時には、ただ撃ち続ければいい。

物流的理想

パワーパックはほぼ無限に再充電できる。交換可能などこにでもある攻撃手段となることから、ラスガンは〈帝国〉規模の物流を多少なりとも簡略化してくれる(銀河系征服を計画する際に重要な点である)。その上、ラスガンはオートガンよりも正確に射程距離を保つことができる。よって、一般的に現代の現実世界の兵器よりも致死的であるにも関わらず、オートガンのほとんどがラスガンに取って変わったのは、そういったことが理由としてあるからだ。

適切な技術があれば、比較的短時間でパワーパックの再充電ができる。そのため、帝国防衛軍の連隊は装備も供給も不十分な者であっても(実際そのような者は多くいる)、安定してパワーパックの再充電ができる供給網とともに戦場へ赴く。

標準テンプレート生産装置のおかげで、大半の要塞や装甲車両までもにパワーパックを充電できる設備が備わっている。さらに素晴らしいことに、ラスガンのパワーパックは非常時に(十分注意しながら)火でも再充電ができるようになっている。*** この方法は、帝国防衛軍の前衛部隊や敵に包囲され電力供給しようのない状況下にある部隊、そしてもちろん〈帝国〉の至る所にいるギャングたちが時々使用する。

ラスガンのパワーパックの重量は約1lb(500g弱)であり、それが持つ最小の40発パックでも同等の弾道武器より容量が大きい。再装填するのに時間がかからないほど、皇帝の敵を倒す時間が増える!

正確性と反動

射撃の腕はともかく、ラスガンの基本的利点はオートガンに勝る正確性だ。これは発砲した時の反動がほとんどないことにある程度起因している。弾薬の爆発やレシプロケイト式ボルト、排莢(はいきょう)口などによって生じる、弾道兵器にありがちな衝撃がラスガンには存在しないのだ。

速射しようとも、ラスガンを発砲することで生じる反動はほとんどない。この特徴を生かすため、ケイディア突撃兵やモルディアン鋼鉄護兵などの多くの連隊は研ぎ澄まされた戦列に配備され、その戦列から容赦なく持続的に砲撃を敵に浴びせることができるよう訓練されている。

無限のバリエーション

ラスピストル、ラスガン、マルチレーザー、ラスキャノン、ターボレーザー、ターボレーザー・デストラクターなど、基本的にラスウェポンにはあらゆる形とサイズが存在している。その種類は無限に近く、それぞれに複数の版や型がある。

そして、ホットショットのラスウェポンなどの特殊構造を持つ武器は言うまでもない。〈帝国〉が必要とするであろう各任務や用途に合ったラスガンを見つけられるだろう。今やそれらに適応したラスウェポンが常に適時適所にあるということはないが、それは技術の問題というよりも、〈帝国〉の官僚機関の規模が大きいことが問題だ。

受け継がれる構造

ラスガンは、初期の頃からウォーハンマー40,000の伝承に登場している。その特徴的な銃身と箱型の外装は、40年前のミニチュアにも見受けられる。

長きにわたりラスガンの描写も非常に一貫している。例えば、固形弾を扱う銃の曳光弾と似た、淡く白み掛かった黄色い単発性のボルト弾を発砲するといった描写だ。ラスガンがある種の銃火を放つことが見て分かる。火薬を使った武器が放つ銃火とは違い、むしろ閃光に近い。最近では、それが実際にどのように見えて、どのような音がするのか、その多様な例をテレビやゲームで見かけるようにもなった。

当然ながら色に関しても、気象条件に応じてエネルギーの相互性が異なることが考慮され、多種多様に描写されている。ましてや広大な〈帝国〉の至る所で使用されている多くの型やバリエーションは言うまでもない。

ラスガンの発砲音や銃火などを実際に見てみたいのであれば、上記の仕様に従って慎重に作られた『Warhammer 40,000: Battlesector Astra Militarum DLC』からの以下の画像を見てほしい。

ラスガンが素晴らしいということが分かるだろう。〈帝国〉のあらゆる場所で兵士たちに使われていて、製造も維持も容易にできる上、使い方も簡単で(ミームの内容にも関わらず)実に危険な武器でもある。実際、ラスガンに関する笑いの誘因はただ一つ、ウォーハンマー40,000の中でもボルターのような最も象徴的な武器と不当に比較されることが多いことだ。だが、ボルターが異なる意味で危険な武器であることは事実である。

* 特にそしてひとえに、標準テンプレート生産装置と呼ばれている謎の技術のおかげである。

** 実際“オートガン”は、強固なスラッグ弾を扱う火器の包括的な呼称であり、現代の兵器類におおよそ匹敵する武器だ。

***:時に“永続的光の儀式”として知られている。このようにパワーパックを再充電するには危険が伴う。パックの容量が徐々に少なくなっていくだけでなく、長期には使い物にならなくなる。また、爆発することも珍しいことではない。

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