ヘル・クラウンの要塞都市をめぐる戦いは終わり、あとはその戦いがもたらした犠牲を把握するのみ。戦いは想像を絶するほど残忍なものであったが、容赦なく押し寄せるスケイヴンの群れは、苦境に立たされし防衛者たちの手には負えないことを証明した。ストームキャスト・エターナルは敗北し、金剛石の鎖や、新たな齧り穴によって引き裂かれた土地、〈大いなる角戴きし鼠〉の不浄なる名の下に奪取した都市には、数え切れぬほどの鼠人の大群が溢れかえっている。
カルデラ都市の崩壊せし境界門は死守され、スケイヴンは〈渾沌の領域〉へ続くこの道を再度開門せんとしている。そうすることで、八大領域すべてにわたり、彼らはさらなる攻撃を自由に繰り出すことができるのだ。
だが、〈定命の諸領域〉の住人たちにとって不運な知らせは、私たちにとって良い知らせである。なぜなら、今後1年以内に公開される新たなスケイヴンのミニチュアをすべて見ることができるからだ! 以下の動画を再度視聴したら、すべての公開画像をチェックしよう。
ガウルの山底から幽囚の身を脱したクラグノスは、原始の魔力の波動を解き放った。その波動は“荒廃の都”でも感じられるほどであった。その影響で変形自在の恐るべきディーモンが“支配者の巣穴”の中心から出現し、猛威を振るったが、〈大いなる角戴きし鼠〉への祈りによってようやくそれを鎮めることができたのであった。〈滅びの蠱禍〉により、スケイヴンの神格が渾沌の神々の中に列した時、彼はその破滅のディーモンを、“大いなる角戴きし鼠”の預言者、かつ“齧りの主”であるヴィジック・スカウアへと造り変えたのであった。
ヴィジックは、〈大齧り〉の中心に位置する大聖堂——“魔法の巣”(ヘクセネステ)から統制を図り、自身の不浄なる会衆に死の狂乱を蔓延させている。この狂信的な鼠人たちは口から泡を吹き、スケイヴンには滅多にみられない血に飢えた熱意で敵を攻める。また、ヴィジック自身も手にした大齧杖で諸領域の不信心者たちを——その者らが敵であれ、働きが不十分であると判断された同胞のスケイヴンであれ、徹底して粛清する。
悪名高きクリトック・ファウルブレードは他のクロウロードと比べ、とりわけ冷酷で計算高い倹約家だ。彼は喜んでクランラットたちを一気に死に追いやるだろう——その権利があるゆえに。今日命拾いした者たちは明日にはさらに効率良く死に応じるであろう、というのが彼の考えなのである。また生かすことによって、彼らがクリトックの気前の良さに感謝し、少しはより懸命に戦うのではという所論を持っている。
クリトックのこれ見よがしの慈悲深さが、計画実行において信頼できる忠実な崇拝者を練磨するのだ。彼の超自然的な長寿と戦闘における活力は、実はヴィジックを裏切るために彼を利用しようと企んでいる別のヴァーミンロードの魂が憑依した、歪んだ剣——“破滅の牙”(ドゥームファング)のおかげである。切迫した状況下では、“破滅の牙”自体がクリットックを操っているかのようだ。案の定、クリットックはこの剣を使用するたび、1秒、1時間、あるいは1日でも早く、剣からの解放を迫るヴァーミンロードの要求に応じざるを得なくなる。
巨体を持つブルードテラーは、モウルダー大氏族の実験室の独房をすでに破り出て、戦場へと赴いている。今、この創造物に潜む悪意を目撃する時がやって来た。マスターモウルダーは、自身の肉体を歪み石(ワープストーン)に何年も照射させ、自己実験を行い、変形させたのだ。彼は、重々しく歩くラットオゴウルの群れを指揮しながら戦場へと赴くと、残忍なる“万能捕獲器”を使って新たな実験対象を捕えるため、常に見張り場にとどまっている。
スケイヴンは臆病で、根っからの裏切り者として有名だが、この筋肉質で装甲を纏ったストームヴァーミンにはその固定概念は当てはまらない。生まれてまもなく同腹の仔らを容赦なく喰い荒らした彼らは、出生の時点で他と区別される。そんなストームヴァーミンには、彼らの残忍なる心性を強化することだけを目的とした厳しい訓練体制が課せられる。危険なハルバードで武装した彼らは、ヴァーミヌス大氏族の戦士であり、ほとんどのスケイヴンには想像も及ばぬ規律をもって、敵陣を残酷に切り裂くのだ。
スクリール大氏族は、発明の才に富んだ危険なアーク・ウォーロックにより統治されている。〈歪み〉の科学を専門とするこの者たちは、ラットリング・ワープブラスターや個人で所有している機器など、死をもたらす大いなる機械の発明家だ。これらの多様に渡る怪しげな装置を使って、アーク・ウォーロックはぞんざいながらも魔力を制御し、さまざまなエーテル蓄積器にそれを溜め込む。そしてその魔力を解き放ち、激しい爆風を起こすのだ。
非常に危険で、ほとんど制御不能なワープライトニングに執着するウォーロック・ガルヴァニールは、スクリール大氏族の最も狂気に満ちた者たちの一員だ。戦闘では、ワープボルト・オブリタレイターを使って他の類似した装置に力を与えることも、猛烈な一斉射撃を敵に浴びせることも可能である。
スクリール大氏族のウォーロックの下には、さまざまな従僕や雑用係、中でもアコライト・グロバーディアが存在する。彼らは、防護具を装備し、渦巻くガス状の“歪み石”を含んだ容器であるポイズンウィンド・グローブで武装している。このガスを吸った者たちは、みるみる全身を溶かされてしまう。アコライトはそれぞれ、己の天才を証明することに熱望しており、自身の防護服を改良しようと際限なくいじっている。またウォーロックは、自分のものだと主張できるよう、その特注防護服の改良点に己が所有印を注意深く刻んでいる。
スケイヴンは、本来の臆病さから射撃武器を好む。またスクリール大氏族は、総称「ワープスパーク砲撃群」という名で知られる、多くの新しい破壊的武器を提供している。その中でも、クランラットの群れのそばに配置されるラットリングガンや、ワープファイア・スロワー、ワープボルト・スカージャーは、高い破壊力を持つ武器だ。これらの武器この武器を操作する者は狂喜で甲高い笑い声を上げるが、それも束の間、大抵はその奇妙な機械が自身の目の前で爆発し、その笑みは消えてしまうことが多い。
穴に潜むスケイヴンは、自身の飽くなき破壊の意志をもってしても、現実界の壁を破ることはできない。スクリール大氏族は、そのような不都合によって自身の行手を阻まれることなど望んではいない。この発狂した科学者たちはワープグラインダーを開発した。これは、歪み石のエネルギーを凝縮させ、現実界そのものの表面を貫通できる光線を作り出す機械である。このワープグラインダーにより、スチームタンクやメガ・ガルガント、突撃するモウグランタなどの“平凡な”武器をもすぐさま破壊できるのだ。
本来、坑道を掘削するための装置であった旋回式の予測不能なドゥームフレイヤーは、軍事武器へと改造された。この粗末な装置を操縦するスケイヴンは全員、エンジンを目一杯回転させて地面に大きな溝を刻みながら、刃のついた破壊玉を敵陣に飛び込ませ、相手を引き倒すのだ。
今回紹介したスケイヴンたちは、ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマーのスケイヴンに関する究極ガイド『バトルトーム:スケイヴン』に収録される。このバトルトームは新版用に大幅に変更された。どのような仕上がりになったのかは、近日お伝えするぞ。
伝承やルールが収録されたハードカバーの通常版バトルトームと共に、新しい形式のバトルトーム『Gamer’s Editions』が数量限定で発売される。スケイヴンのすべてのルールが1つに収録されたパッケージを手に入れたいプレイヤーにぴったりだ。このバトルトームはリュックサックにも収まる小型のソフトカバー本であり、参照カード一式と、必需品をすべて詰め込める厚紙の封筒が付いている。
※このコンテンツは英語のみです
通常のウォースクロール・カードのセットは別途購入が可能だ。このセットには、スピアヘッド用の齧り宴の爪群れ(ノウフィースト・クロウパック)に加え、スケイヴンのウォースクロール43枚が収録されている。鮮やかな緑が特徴の16個のダイスも発売されるぞ。ダイスのセットなしに陣営を発表するわけにはいかないからな。これらのダイスを使って、〈大いなる角戴きし鼠〉の祝福を祈願しよう。
さらに、窮屈な『スケイヴンタイド』のボックスセットから、いくつかのミニチュアが解放される。別途購入可能となるのは、クロウロード(ノウビースト騎乗)、ラットオゴウル、クランラット、ラットリング・ワープブラスターだ。
また、サンカール(ボーンリッパー騎乗)、疫病群もやってくる。
ストームキャスト・エターナルについてはどうだろう? 傷つき、敗北を喫した彼らはヘル・クラウンから撤退した。だが、大いなる戦いの趨勢はまだ定まってはいない。シグマーは増援部隊を解き放つ準備を整えていたのだ。君が神王の忠実なる戦士ならば、Warhammer Communityの情報にその青い目を光らせておこう。
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