今週、新たな『コデックス:デュカーリ』と同じく、懐かしいキャラクターの予約販売も開始される——レディ・マリスだ! 仄暗い霧の中、最後に彼女のルールを見たのは、ウォーハンマー40,000の4版が発売された2010年であった。
人目を引かぬよう静かに活動しているが、彼女はコモラフの中でも卓越したアーコンであり、多くの者が彼女の策謀の奥深さを見落としてしまうほどだ。大々的に発表することもなく、こっそりと彼女を卓上に戻すわけにはいかない。そう考えた我々は、公文書の数々を徹底的に調べ上げ、彼女の長く危険な人生についての興味深い情報を手に入れた。
〈仄暗き都〉の塔のあらゆる者たちに匹敵するオーレリア・マリスは、その鋭い頭脳を駆使していくつもの危険な動乱を切り抜け、陰謀団〈毒の舌〉を導いてきた。その度に高位に上り詰めてきた彼女は、優れた策謀により過酷な政治的騒動における卓越した地位を手にした上、一時期は大暴君アズドゥルバエル・ヴェクトの后妃にもなった。だが、同等の知能を持つ者との知恵争いに飽いたという理由で、大暴君である残忍なアーコンは彼女を脇へ追いやった。
高い権力とその有力者から突如見放され、彼女の自尊心は大いに傷ついた。彼女がコモラフで自身の居場所を作り上げるまで、そう時間はかからなかった。一方ヴェクトは、彼女の行く手を阻もうと多くの傭兵や殺し屋を次々に送り込んでいたが、彼女の卓越した洞察力と謎めいた後援者の恩恵により、その目的を達成できたことは一度もなかった。
噂によれば、陰謀団の勢力を拡大し始めた頃のマリスは〈網辻〉の中で奇怪なる顕現体に遭遇したのだという。その正体は、他でもないアエルダリの〈笑う神〉、セゴラックであったと信じられている。この気まぐれな存在は、彼女に知恵比べを挑み、それにマリスが勝ったことに大いに気をよくしたという。セゴラックは〈網辻〉へと姿を消す前に、奇妙な半知性体の宿る剣と、華やかな水晶の心臓を彼女に授けたらしい。
己が心臓を切除し、代わりに謎めいた水晶の代替物へと置き換えたことが事実か否か、彼女以外知る由もない。だが、コモラフ社会においては、力さえあれば事実など関係ないのだ。超自然の力にも思える彼女の先見の明は、ペテン師の神を負かしたことにより授かったもの——その認識さえあれば、彼女に挑もうとする何人もの敵を寄せ付けずに済む。たとえそのすべてがただの逸話だったとしても、預言者の域に達している彼女の不穏な能力を否定することなど、誰にもできない。
優位性を維持するのに、一つの計画だけでは不十分だとマリスは考える。そんな彼女が生み出す複雑な初手から、のちに“迷宮を編み出す魔手”と呼ばれるようになった。彼女の裏をかこうとする者たちが、その精巧な策略に踊らされているか否かという確信を得ることは不可能である。陰謀団〈毒の舌〉を出し抜いた数少ない者たちでさえ、その入り組んだ策略にはまだ隠れた手があったのではないかと疑問に思うほどだ。
だが結局のところ、レディ・マリスはすべてを計算した上で行動しており、初めの計画が不十分であっても、三つ目、四つ目に用意した手で十分目的を達成できるため、そもそもその真相に辿り着けはしないだろう。戦場において、彼女の軍勢の機先を制することは不可能に近い。というのも、彼女の伝説的な予見能力によって、敵が行動に出るはるか前に、重要なユニットを有利に配置できるからだ。
『コデックス:デュカーリ』と同じく、レディ・マリスの予約販売もまもなく開始されるぞ。
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