ウォーハンマー40,000のアデプトゥス・メカニカスを始める君へ — ペイントから伝承までのすべてを紹介

簡素なラスガンから巨大な戦車に至るまで、人類の生存はその科学技術の力に掛かっている。科学啓蒙や進歩の時代は遠い昔に神話へと化したが、41千年紀まで残存している奇妙で優れた科学技術の種類は多い。その現存する装置は不可思議なものとして考えられており、それらに関する敬虔な迷信が信じられているほどだ。この装置を再生し整備するのは、赤い砂を持つ火星を拠点とし、銀河を股に掛けるサイボーグエンジニアの聖職者団だ。

この集団こそが、万機神(オムニシア)の信奉者である帝国技術局(アデプトゥス・メカニカス)だ。かれらは、古代に生み出された〈帝国〉の巨大な武器庫の嫉妬深き守り手でもあり、星々にある失われた科学技術を追い求める熱心な探求者でもある。
生体と機械が融合された技術司祭たちの軍団を編成したいと考えているのなら、この記事を読んで必要な情報をチェックしよう。

ウォーハンマー40,000の世界ははじめてかい? この速攻入門記事で、帝国技術局の正体や、容姿、この部隊による難解な技術の驚異、そして卓上での戦い方についてをチェックしよう。

帝国技術局は、〈帝国〉に仕える兵士たちの手に渡るほぼすべての武器や、装甲を生産する責務を負っている。また、複数の惑星全土を広大な産業施設へと発展させたのもかれらだ。その惑星は今や工業惑星として知られており、そこで大量の武器を製造し、尽きることなき〈帝国〉の戦争兵器を作り上げている。

帝国技術局は〈帝国〉の中で独立することを大いに許されている。自身たちの惑星を思うがままに統治できるだけでなく、独自の神をも崇拝できる異例の権利が与えられているため、事実上は独立組織だ。主要な帝国聖教会は、万機神とも呼ばれる機械神(マシンゴッド)を神帝(エンペラー)の別の姿として支持している——だが、これはあくまで友好関係を保つための名目にすぎないのだ……。

機械聖職者団の勤勉な働きがなければ、人類は生存していなかっただろう。すべての科学技術は、香煙と教義に守られ維持されている。一般的には、適切な儀式による聖別や正しい聖油の塗布が行われていない車両は、戦闘中に制御不能に陥ったり、稼働することすらも拒否したりする恐れがあると信じられている。またそれと同時に、崇敬の念の欠如も武器の不発や装甲の不良を招くとされているのだ。

そういった儀式の数々は、一万年より長きに渡って変わることなく繰り返し行われてきた。帝国技術局の技術司祭にとって、開発は大逆行為である。というのも、万機神の創造物は、定命の者たちの手によって穢されてはならないと考えられているからだ。唯一進歩の手段として許されている行為は、長らく行方の知らなかった、人類の黄金時代の遺物である標準テンプレート生産装置を回収し、再生することである。

散在する知識を求め、技術司祭はスキタリと呼ばれる増大されたサイボーグ兵たちの戦団を展開させた。人と機械の融合体であるスキタリは、一瞬の狂いもなく正確に戦い、 いかなる疑念も抱くことなく命令に従う。この部隊が装備する神秘的な武器は、電流や灼熱の熱線、放射性爆風を発射し、かれらが軽蔑する敵の肉体を一掃する。また、この機能については、火星の神官団により秘密として厳重に保護されているのだ。

スキタリは、白兵戦の乱闘よりも正確性を発揮できる射撃戦闘をより好む傾向にあるが、帝国技術局は潜入と衝撃攻撃を専門とする近接戦闘部隊の保持を行っている。多くの軍隊が重点を置いているのは、秩序ある歩兵部隊や機動性のある散兵だ。だが、進軍を援護する強力で恐るべき武器を搭載したかれらの車両もまた、注目に値する。

スキタリの歩兵部隊は、レンジャーヴァンガードから編成されており、機械教団に身を捧げるこの歩兵の脳皮質には、戦闘プロトコルが書き込まれている。かれらは、空飛ぶプテラクシィや機械仕掛けの騎獣を駆るセルべリス・レイダーなど、敏捷性に優れた数々の異なる偵察隊に編入されることが多い。セルべリス・レイダーが乗る騎獣は、工業施設を取り囲む放射線に汚染された砂丘を、車輪や履帯よりも効率的に横断することができる。

帝国技術局の軍勢の全員がスキタリ兵団というわけではない。技術司祭が従えるものの中には、重量のある兵器類を運ぶために記憶消去と改造が行われた奉仕者の護衛兵や、強大なカステラン・ロボットなどの古代の機械体がある。カステラン・ロボットを指揮するのは、専門のデータスミスだ。かれらはカステランのプログラミングを戦場に合わせて変更する。邪狡知能(AI)は異端の極みであるため、古いドクトリン・チップを慎重に使用しながら、厳格にその冷酷な金属兵士たちを操作するのだ。

初心者にも経験者にも最適なコンバットパトロールは、スピーディかつ絶妙なバランスを兼ね揃えた小規模戦闘ゲームだ。帝国技術局は、群れを成すことを重視したティラニッドと、精鋭なスペースマリーンの間の中間的な部隊であり、火力と耐久力のバランスが取れた数多くのミニチュアから成る。柔軟性も兼ね備えており、強力なユニットを戦場中に配置することも可能だ。

コンバットパトロールのアーミーは浄化部隊デルティック ー 9だ。その部隊には、訓練を積んだスキタリ兵団から抜擢された兵士たちが属しており、その中には高い敏捷性を誇る2つの斥候部隊が含まれる。翼を駆使するプテラクシィ・ステリライザーと騎獣を駆るセルべリス・サルファーハウンドだ。かれらの移動力は、12mvと広範囲である。これは並の兵士より2倍速く移動できるということを表現している。さらに、所定範囲内に入った敵に対して、かれらは非常に強い火力で攻撃を行うことができるのだ。

技術司祭のマニプルス・スカンドがトランソニックキャノンで敵を射撃している間、他の敵の攻撃から彼を守る役割を担っているのは、スキタリ・ヴァンガードの部隊だ。スカンドがこの部隊を率いる場合、かれらのラディウムカービンの電力が増幅し、より大きい戦車やモンスターを凄まじい火力で倒すことが可能になる。

浄化部隊デルティック ー 9を配置するのに必要なものは、ダイス数個と定規、そして以下のダウンロード可能なルールだけ。ゲームのプレイ方法についてはコアルールを、すぐにプレイ可能なバランス重視のアーミーについてはコンバットパトロール・データシートを、スリル溢れる作戦目標についてはコンバットパトロール・ミッションをチェックしよう!

帝国技術局が駆使する古代の科学技術は、きめの細かい金属のすかし細工や複雑な真ちゅう器具の細部で装飾されている。技術司祭は、ローブから奉仕者の装甲に至るまで、自身の工業惑星で多く使用される色彩にこだわっている。

ペイントが初めてなら、ボックスアートやミニチュア製品に見られる赤色を使うといいだろう。この色で、機械教団の歴史的本拠地である火星の出身であること、あるいは火星と密接な関係にある工業惑星の出身であることを表現できる。典型的な技術司祭を再現することができるぞ。シタデルカラーのチームが作成した以下の塗料リストを使って、鮮やかな深紅と輝く金属で彩られたミニチュアを仕上げてみよう。

これらの塗料を使って、君のコンバットパトロールをバトルレディに仕上げたら、新しいガジェットを発掘し、宝を狙おうとする愚かな者に放射線を浴びせよう。入り組んだ機械義肢に被さるローブを塗るのは、最初は難しく思えるかもしれないが、忍耐強く練習すればすぐにコツをつかめるだろう。

これらのミニチュアをできる限り短時間で卓上に展開したいなら、ペイントチームが作成した簡単なペイントガイドを参考にしよう。最小限の塗料と簡単な技術を使ってミニチュアをバトルレディにする方法を解説しているぞ。

次のステップとして、まずは『コデックス:アデプトゥス・メカニカス』をチェックしよう。陣営の必携書で、背景情報に加え、素晴らしいペイントが施されたミニチュアのショウケース、30種類のユニットのルールと様々なプレイ方法が収録されている。『ウォーハンマー40,000 コアブック』と合わせれば、ウォーハンマー40,000のより大規模なゲームを始めるのに必要なルールが、すべて揃うことになるぞ。

『コンバットパトロール:アデプトゥス・メカニカス』には、君のアーミーを編成するための中核を担う屈強な兵たちが含まれている。だが、さらに多くのレンジャーやヴァンガードを追加して、銃列線を増強したり、より恐ろしい武器に手を伸ばしてみるのもいい。アーケオプターのように、帝国技術局の奇妙で素晴らしい美学を反映しているビークルは滅多にない。このビークルは3つの異なる形態で組み立てることができ、必要に応じて、地上攻撃、爆撃、輸送任務を行える。

オナガー・デューンクロウラーは、頑丈な歩行戦車であり、ニュートロンレーザーと呼ばれる最強兵器を搭載することが可能だ。ニュートロンレーザーは、凄まじいビームを放射し、最も丈夫な敵のビークルを紙のように破壊することができる。利点はそれだけではなく、光輝く武器を持っているため、この歩行戦車はエフェクトのペイント練習にも最適だ。

遠隔か白兵戦のオプションが選べるカステラン・ロボットは、分厚い装甲を持ち、前線の耐久性を高める優れたビークルである。カステランを率いる兵として、サイバネティカ・データスミスを同伴させるといいだろう。というのも、最も効率よくカステラン・ロボットを操作するためには、事前にプログラムされた教条を戦闘中に慎重に調整する必要があるからだ。

帝国技術局は遠隔攻撃を好む一方、俊足な強襲部隊をさまざま所有している。それらの部隊は、危険な標的を引き留め、作戦目標を守っている敵からその支配権を奪い取ることを目的としている。

シカリアン・ラストストーカーとシドニアン・ドラグーンは、テーザーランスからエネルギーの電弧を放射しながら、敵の不意をつき突然現れる。軽装をしたフルグライト・エレクトロプリーストは、原動力の防護力場に対する信心から敵の火力を回避することができる上、突撃時にはエレクトロリーチ・ステイヴを大きく振り回し、敵の精鋭兵に徹底的な打撃を与えるのに役立つぞ。

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